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陽だまりの彼女 [書籍]


陽だまりの彼女 (新潮文庫)

陽だまりの彼女 (新潮文庫)

  • 作者: 越谷 オサム
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2011/05/28
  • メディア: 文庫



ベタベタなラブストーリーであり、ミステリーな展開を見せ、悲恋物かと思いきや、ファンタジーだった。と、解説者の弁。

ファンタジーという言葉が意識されたため、何となく終わり方が想像できた。案の定だった。まあ、それはハッピーエンドなので、それほど文句は無い。わざと露骨に伏線を引いている節もある。

が、前半のベタベタな部分が長過ぎ。短編小説に纏めた方が、より名作になったような気もしないでもない。いくつかのエピソードは不要だ。

まあ、かなり照れくさい話だが、概ね良好。

お勧め度:☆☆☆ ファンタジー度:☆☆☆ 俺度:☆☆☆

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チルドレン [書籍]


チルドレン (講談社文庫)

チルドレン (講談社文庫)

  • 作者: 伊坂 幸太郎
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/05/15
  • メディア: 文庫



陣内なる小生意気だが妙に粋な奴がすべてに係わる連作短編。
銀行強盗や誘拐や張り込みなどライトだがミステリー要素あり。

肩の力が抜けて軽く読める一品。

お勧め度:☆☆☆ お手軽度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆

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飛行艇クリッパーの客 [書籍]

飛行艇クリッパーの客

飛行艇クリッパーの客

「大聖堂」で有名なケン・フォレット作。「大聖堂」は、あまりに長いので手を出していないのだけど。
これは、昔購入して読んだ本。今は、残念ながら絶版。飲み屋でケン・フォレットの話題が出た時に、「じゃあ、貸すよ。」となったので、貸す前に読み直してみた。
全くストーリーを忘れていたので、面白く読めたよ。

第二次世界大戦前後に大西洋太平洋間を就航していたパンナムの飛行艇クリッパー。
これは、イギリスとドイツが開戦した時のイギリスからアメリカへ飛行するクリッパーを舞台とした群集劇。

嫁をギャングに攫われて、飛行艇を不時着させろと脅されている飛行艇のエンジニア筆頭に、偽のパスポートでアメリカへ渡ろうとする泥棒、亭主を捨てアメリカ人の男と渡米しようとする主婦、それを追いかける英国田舎紳士、弟に会社を乗っ取られれようとしているアメリカ婦人、凶悪犯と護送のFBI、イギリスから逃げ出すファシストとその家族などなど、多種多様な人物が出てくる出てくる。

一人を除いて、皆それなりの描写があるも、クライマックスに向けて鮮やかに話は進行する。
ま、この一人の扱いは、あんまりなので、これが映画だとしたら、この役は不人気だろう。カメオというレベルだ。

ラストの若い二人も清清しい。
パーシー君にも栄光あれ!

そこら中で恋しているのは、ちょっと何だけど。

映画にすると面白そうな題材なんだけどなぁ。尺も丁度よさそうだし。

クリッパーは、ボーイング314というもので、12機のみ製作されたそうだ。
飛行艇という名前から飛行船を想像し、胴体が丸いものなのかと思ったが、こんな形態だ。
Boeing-314-Clipper-PanAm002

フライトデッキ
フライトデッキ

操縦席
操縦席

お勧め度:☆☆☆★ 大団円度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆★

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怪人二十面相―少年探偵 [書籍]


怪人二十面相―少年探偵 (ポプラ文庫クラシック)

怪人二十面相―少年探偵 (ポプラ文庫クラシック)

  • 作者: 江戸川 乱歩
  • 出版社/メーカー: ポプラ社
  • 発売日: 2008/11
  • メディア: 文庫



大昔の子供の頃に大流行したシリーズ。
こんなにチンケだったかいなというくらいトリックが貧弱で、昔よく興奮して読んだものだと感慨深い。
小学生に組み倒される二十面相の間抜けさに唖然。

まあ、もう少し読んでみる。「青銅の魔人」あたりまで。

お勧め度:☆☆★ 二十面相間抜け度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆

映像


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幽霊人命救助隊 [書籍]


幽霊人命救助隊 (文春文庫)

幽霊人命救助隊 (文春文庫)

  • 作者: 高野 和明
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2007/04
  • メディア: 文庫



何ともアレなタイトルだ。

自殺した老ヤクザ、中小企業経営者、若い女、浪人の4人組が、天国へ行くのと引き換えに、49日中に100人の自殺志願者を救い出すという神の命題を実行する。

100人のエピソードをすべて書ける訳でないが、10人ほど詳細に書かれており、結構読ませる内容だ。

タイトルが冗談めかしているように、悲壮感はなく、人情物の味わいだ。

人を救うことで、自分が救われると、ヤコブ的発想。

お勧め度:☆☆☆ 人情度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆

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漆黒―孤拳伝〈2〉 [書籍]


漆黒―孤拳伝〈2〉 (中公文庫)

漆黒―孤拳伝〈2〉 (中公文庫)

  • 作者: 今野 敏
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2008/12
  • メディア: 文庫



主人公は、闇格闘技に出場するようになり、傭兵あがりの男との戦いで、ダークサイドに堕ちてしまう。
しかし、華僑の爺さんに、簡単に叩きのめされ、何かを求めて旅に出る。
戦いしか求めない生気の無い目をしていた主人公だが、伊賀や柳生を修行するものとの闘いや生活を通じて何かが変わる。

脇役が魅力的だ。
一番魅力的なのは、傭兵あがりが道場破りに向かう空手道場の師範。
師範は傭兵との戦いに敗れるのだが、最終的には、傭兵もダークサイドから解放され、師範の弟子となる。

技の説明などは、何度も同じことが書かれているのはくどいなぁ。

お勧め度:☆☆☆ 武術度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆☆

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師範と言えば師匠だが、師匠と言えば


タグ:今野敏
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密室の鍵貸します [書籍]


密室の鍵貸します (光文社文庫)

密室の鍵貸します (光文社文庫)

  • 作者: 東川 篤哉
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2006/02/09
  • メディア: 文庫



トリック主体の謎解きのミステリー。
大学生の主人公が、社会人となった先輩のアパートに遊びに行く。
風呂に入ると風呂に向かった先輩は、長いこと出てこない、不審に思った主人公は、風呂場に行くと刺されて絶命している先輩の姿を発見する。しかし、ドアにはチェーンもかかっていて、密室状態だ。
というのと、そのちょっと前の時間、ふられたばかりの前の彼女も、近くのマンションで刺されて殺されている。

絶体絶命の主人公であるが、身近に死人が二人も出ているのに、あまり動揺しない強靭な精神力だ。

かくも飄々としているので、飄々とした味わいのミステリーである。

謎解きもユーモアもまあまあ。

タイトルの元となった「アパートの鍵貸します」とは、なんらインスパイアされたところは感じられない。

お勧め度:☆☆★ 密室度:☆☆☆ 俺度:☆☆★

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お見合い [書籍]


お見合い (角川ホラー文庫)

お見合い (角川ホラー文庫)

  • 作者: 吉村 達也
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2001/06
  • メディア: 文庫



速攻で読める吉村達也のサイコ・ホラーの一篇。
速攻で読めるので風呂用として再読。

ギエーなところとブーンなところしか覚えていなかったので、まあ楽しく読めた。
が、盛り上がった途端に、一気に収束して(強引に終わらせて)しまうので、残念な感も拭えない。
「RIKA」や「黒い家」みたいに、もう少し引き伸ばしていいよ。

お勧め度:☆☆★ サイコ度:☆☆☆ 俺度:☆☆★

サイコホラー


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夜は短し歩けよ乙女 [書籍]


夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)

  • 作者: 森見 登美彦
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2008/12/25
  • メディア: 文庫



主人公(女)と主人公(男)が交互に語る彼らを巡る物語だ。
『四畳半神話大系』から、樋口師匠、羽貫さん、相島先輩(名前だけ)登場。
主人公(男)は、その語り口から『四畳半神話大系』の私と同一人物と思われる。
一方、主人公(女)は、容姿こそ明石さんのようだが、性格はかなり異なっているので、違う人物だろう。
そして、残念ながら小津は出てこない。

本作は、樋口師匠の浮遊、李白老人の謎の三階建て電車、竜巻などビジュアルなファンタジーである。
詭弁論部や本の神様、パンツ総番長など、大量増強したキャラクターも魅力的だ。小津は出てこないけど。

お勧め度:☆☆☆☆ ファンタジー度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆☆


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サニーサイドエッグ [書籍]


サニーサイドエッグ (創元推理文庫)

サニーサイドエッグ (創元推理文庫)

  • 作者: 荻原 浩
  • 出版社/メーカー: 東京創元社
  • 発売日: 2010/05/22
  • メディア: 文庫



「ハードボイルド・エッグ」の続編。
アシスタントは、前回の婆さんから、帰国子女の金髪鳥の巣頭。

ペット捜索探偵の最上の腕はかなりあがっていた。
そして少しばかりの勇気を持つようになっていた。

いい探偵になってきたな。ペット探し専門だけど。

茜というか葵が犯人でなくて良かったよ。

荻原浩作品としては、並。

お勧め度:☆☆☆ マーロウ度:☆☆★ 俺度:☆☆☆

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タグ:荻原浩
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