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九月の空 [日本映画☆☆]

2011年4月17日(日) 19:15~ 銀座シネパトス3
料金:1300円

九月の空

銀座シネパトスの「70年代アイドル大全Vol.Ⅱ アイドル映画で春ラ!ラ!ラ!」の一本。まずは、映画館発行のチラシから当作品の解説を引用。

<引用開始>
高橋三千綱の芥川賞受賞作を青春映画の名匠・山根成之監督が映画化。当時人気絶頂のスーパーアイドル・石野真子が剣道部のヒロインを爽やかに演ずる。あまりに初々しいキスシーンをはじめ、かぐわしき青春の香りよ!
<引用終り>

解説を読むと「武士道シックスティーン」級に、真子ちゃんが活躍することを想定してしまうが、そもそもあまり出番が無い。ましてや、剣道のシーンなどは無いに等しい。すなわち主役じゃない。

今何しているのか良くわからない高橋三千綱の小説が原作。男子高校生の悶々とした日常を綴った作品だ。

悶々とする高校生は、何と24歳の河原崎権十郎が演じるのだが、顔はよろしくないが妙に爽やかな雰囲気で、全然悶々としてない。悩みなんかなさそうだ。

数少ない主人公と真子ちゃんとの二人のシーンには、死んだ誰かを回想する時のようなセンチメンタルな曲が流れ、ただでさえダレがちな集中力が、みるみるうちに低下してくる。

散漫でテーマが無い、本当にどうでもいい作品だ。

しかし、「愛と誠」に代表されるいつもの山根成之の屈折して鬱屈したテイストは無いので、好感は持てるかもしれぬ。

本作の唯一の売りは、古尾谷の不良学生だ。こいつとの絡みだけは、少々笑える。古尾谷が松田優作二世な絶頂期でないか。

おまけとしては、オープニングにも、映画紹介のキャスト欄にもその名は出てこないが、主人公を倒す他校の生徒役で、山根成之映画常連(?)の郷ひろみがカメオ登場。しかも、一言も喋らないときた。

お勧め度:☆☆ 石野真子度:☆☆ 俺度:☆☆★




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