2010年11月23日(火) 16:15~ TOHOシネマズプレミアスクリーン
料金:0円(フリーパス) パンフレット:未確認

『レオニー』公式サイト

フリーパス22本目。

1900年初頭、主人公のレオニーは、ニューヨークに来ていた野口ヨネなる日本人詩人の編集者となり、そのうちに恋仲になり懐妊するが、日露戦争と同時に、黄禍論で日本人パッシング発生、「僕ちゃん、国に帰る。」と、妊婦を置き去りにヨネ(婆さんみたいな名前だが、米次郎が本名だ。)は日本に帰ってしまった。
レオニーは、母親の住むカリフォルニアで息子を産み育てるが、息子は「ジャップ!」と差別される。抜け抜けと「日本に来い」というヨネの手紙を読み、日本に行くのだが・・・。

レオニーは、頑固で意固地で超強気、初対面にはいきなり厭味を言うという危ない性格。かなり不愉快な人物で、日本に5年も住みながら、日本語を全く覚えようとしないティピカル・アメリカン。どこの国でも、「Speak English!」と喚く英語母国語の連中の一人。

中村獅童が、日本人の詩人。妻子(正確にはレオニーと結婚していない。日本人妻がいる。)を省みない生活のあげく、妻子に去っていかれるという実生活を思い起こさせるような役。よく、こんなオファー受けたな。獅童、偉いぞ。まあ、あの時代の日本男児なら普通なのかと思うのだが、滅茶苦茶に自分勝手な男だ。

かように性格の曲がった人たちが主要な人物なので、少しイライラとする部分もあるが、物凄く波乱万丈な話なので、想像していたより、かなり面白かった。

脇を固めている登場人物は、人格者が多い。ハルさんを筆頭に、特にオバサンたちはいい人ぞろいだ。
大地康雄演じる大工の棟梁も素晴らしい親方だ。
ただし、レオニーの娘の種と思われる中村雅俊の茶道の師匠は、責任感に欠ける男。(それとも戦地に赴かなければならなくなった柏原の娘なのかな。)

館内は、前方ブロックとサイド席以外は、埋まっていた。予想よりも盛況。(とは言え、50人くらいだけど)
いつでも1000円な感じの方々が多かった。

お勧め度:☆☆☆★ 強気度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆★