誘拐ラプソディー (双葉文庫)

  • 作者: 荻原 浩
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2004/10
  • メディア: 文庫



借金と前科しか持っていない駄目男伊達秀吉。勤め先の親方をぶん殴り、金と車を奪って逃走し、己の人生に終止符を打とうとする。中々踏ん切りがつかないところに、子供が車に転がり込んできた。誘拐して身代金を奪おうとする秀吉だが、その子供はヤクザの組長の息子だった・・・。
ヤクザ、敵対する中国系、警察入り乱れてのドタバタ劇。

これは、荻原浩の作品の中でも屈指の傑作。「神様からひと言」の次に好きだ。
笑えて、ホロリとする。
すべての登場人物の設定が細かくされていて、適当にあしらわれている奴がいない。魅力的なキャラクターだらけだ。

ロード・ムービーな要素もあり、極めて映画に向いていると思ったら、4月に公開するのか。
映画『誘拐ラプソディー』公式サイト
ちょっとキャストがイメージと違うなあ。
秀吉は、高橋克典でなく萩原聖人。組長は、哀川翔でなく竹内力。組長夫人は、YOUでなく鈴木京香。黒崎は、船越英一郎のままでいいや。
秀吉の勤め先の親方は、やはり伊藤四郎だな。(映画では誰か不明)
(お塩先生が出ていらしたとは知らなかった。監督で撮り直したとのこと。ソース。)

兎に角、面白い小説である。読んで絶対損はしない。責任は取らないが。

お勧め度:☆☆☆☆ 駄目男度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆☆