2009年11月2日(月) 20:45~ シネマヴェーラ渋谷
料金:800円(ラスト1本。会員料金)

「酒井和歌子、内藤洋子に代表される、あの懐かしの東宝青春映画に、アナタは今再びめぐり合う!」。シネマヴェーラの「東宝青春映画の輝き」の一本。まずは、映画館発行のチラシから当作品の解説を引用。

<引用開始>
皆に慕われていた江島先生の後任として城山学園にやってきた門前八郎に、生徒たちは反発するばかり。バレー部顧問に就任した門前は、果たしてチームを決勝に導くことができるのか?『これが青春だ!』で生徒を演じた黒沢年男と酒井和歌子が、教師とバレー部OBとして登場。夏木・竜の熱血教師コンビも健在で、青春の炎が再び燃えさかる!
<引用終り>

同時上映が和歌子さんの『恋にめざめる頃』という作品で、何と成瀬巳喜男『妻よ薔薇のやうに』のリメイク作品。観たかったのだが時間の調整が叶わず、本作のみの鑑賞。

今回の主役は、何と教師年男。バレー部顧問というように、相手は女子高校生だ!元女子高の共学校ということで、男子生徒が少ない。従って、劇中にも二人しか登場しない。

女子生徒に弄られていた年男だが、男子生徒の協力もあって信頼されるようになる。そのシーンは、「俺は猛烈に感動している。あの伴忠太という男のせいだ!」を思い出させるのだが、年男のレシーブがあまりにお粗末で、涙流して「先生!」と近づいていくのは、あまりにも説得力が欠如している。

説得力が無いと言えば、年男の下宿先が美容院で、そこのオーナーが京塚昌子なのだが、年男のことを「純情先生」と呼んでいる。あの顔のどこが純情なんだろう?「ひょっとして童貞?」とか勘ぐっているし。まあ、作中ではドンくさい純な奴ではある。

生徒にはほとんどフォーカスがあたらない、完全に年男のための映画であり、実に他愛の無いストーリーなんだが、学園のスリー・アミーゴスも健在で、なかなか満足のいく作品だった。

クライマックスのバレーボールの試合は、「おっぱいバレー」の小僧どもよりは、真面目に修練を積んでいるようだ。県で優勝するレベルではないが、中学生の地区予選の1回戦敗退レベルの力はありそうだ。

和歌子さんは、生徒に「姐御」と慕われているが。姐御ではないよな。

夏木陽介は、バレー女子全日本監督というゲスト出演。教師ではない。

お勧め度:☆☆☆ スリー・アミーゴス度:☆☆☆ 俺度:☆☆☆☆