速攻で読める今野敏の小説。電車での移動中にしか本を読まないので、一冊を読了するのにかなり日数を要するのだが、今野敏の小説は、一週間もかからない。思うに一行あたりの文字数が極めて少ないからだと思われる。黒豹ほどではないけれど。
本作は、特殊防諜班という組織であり、唯一の退院が自衛隊のレンジャーのエリートが主人公。テロなど国際間の問題がテーマかと思いきや・・・
神道系の宗教法人、拝み屋が誘拐される事件が多発。背後にモサドの影が・・・調査を開始する主人公の真田。
宗教的かつサイキックな、言うなれば「幻魔大戦」の東丈独立前のような超能力アクションだった。主人公は超能力者ではないのだが。
そもそもの出版は1986年。最初のタイトルは、「新人類戦線 ”失われた十支族” 禁断の系譜」。物語の内容を端的に示している。今回の再販でタイトルを変更している。
まあ、特殊防諜班というのも嘘ではないのだが。
どっちのタイトルが良いかと言うと、「新人類戦線」はアレだし、「特殊防諜班」は詐欺みたいだし、微妙なところだ。
この作品はシリーズで、「特殊防諜班」のサブタイトル改題で、続けて再販されている。
1980年代なので携帯電話など存在せず、現代とは異なるのだが、そのようなことは気にならず、面白く読むことができる。なかなかキャラクターが魅力的である。
お勧め度:☆☆☆ 特殊防諜度:☆☆ 俺度:☆☆☆
キャスティングしてみた。