2011年8月8日(月) 20:10~ 銀座シネパトス1
料金:0円(二本立ての二本目)


女番長・野良猫ロック [DVD]

  • 出版社/メーカー: 日活
  • メディア: DVD



銀座シネパトスの「日本映画レトロペイスペクティブ~Part24~ 梶芽衣子スタイル その魅力にはまる」の一本。まずは、映画館発行のチラシから当作品の解説を引用。

<引用開始>
日活ニューアクションシリーズと梶芽衣子のイメージを確立した作品。ファッション、暴力、セックス、アクション、音楽。オックス、モップス、井上陽水らの貴重映像も。
<引用終り>

男たちの情けなさに泣ける。

梶芽衣子は不良娘グループのリーダー。
対立するグループとの闘いを優勢に進めるも、敵対グループは藤竜也の男不良グループを呼んでくる。
梶芽衣子の助っ人で現れる和田アキ子。
辛くも脱出する梶グループ。助っ人の和田は、梶グループに合流。溜まり場にやってくる。そこでは、鈴木ヒロミツが歌ってた。
根拠の無い自信の塊で野望もある無職の和田浩治だが、どういう訳か梶の恋人である。
幼馴染の友人のボクサーに八百長をさせ、右翼なのかヤクザなのかわからん青竜会(だったか)の組織に入ろうとしている。友人が負けると青竜会は3000万の儲けとなるのだ。
「お前のためだ。」と、一旦は、引き受けるボクサー。わざとパンチを喰らいダウンするも、アキ子の罵倒に近い声援で立ち上がり、何と逆転KO勝ちしてしまった。
「約束が違うじゃねーか、てめえこの野郎!」とリンチに合う浩治。女性ばかりの梶軍団に助けられる。
青竜会から雲隠れする梶と浩治だが、結局見つかってしまう。「ちきしょー!」と自暴自棄の浩治は、枯れ木で立ち向かうも、速攻でライフルで射殺される。それをみて「キー」と暴れる梶だが、どういう訳かライフルで撃たれることなく、アキ子の助けもあり、一旦はその場からの逃走は成功。追いかけてくる竜也軍団だが、小田急か京王の線路を走り転倒に継ぐ転倒。残りは竜也のバギーだけだ。アキ子が囮になり、バイクとバギーの新宿縦横無尽のバトルで煙に巻くのが成功。梶芽衣子、今度はオックスが唄っている溜まり場に隠れる。
簡単に取り逃したことで、青竜会の幹部の怒りを買った藤竜也は、ライフルで射殺される。
落とし前をつけようと溜まり場の前に車をつける青竜会の若手。しかし、アキ子と梶は、今度はアンドレ・カンドレが歌っている溜まり場の裏口から出て行き、青竜会の幹部を倒しに支部に潜入。幹部の刺殺に成功する梶だが、断末魔の幹部が引き金を引いたライフルの弾にあたり死亡。アキ子は、何もしなかった。
最後、アキ子は、バイクに乗って、どこかの街に向かっていった。

無職の癖に、楽して出世しようとして、自分の友人に八百長をやらせるような男のために、よくもここまでする梶芽衣子。だめんすウォーカーと言える。それを助ける和田アキ子、范文雀他も理解ができません。浩治なんか、ほっとけよ。

藤竜也は、アキ子との新宿爆走レースで、どこかにぶつけたのか、エンジンブローしてバギーが停止するのだが、その時、止まったバギーの前方を確認しに行く。前方の様子は伺えないが、「うぁははぁっ!」と笑う藤竜也。てっきりアキ子が倒れていたのかと思ったら、アキ子はピンピンして溜まり場に現れやがった。いったい、あの笑いは何だったんだ。紛らわしい。他にも何度も変なところで笑いやがって。相当のうざキャラ。

カスみたいな男しか出てこないのに、池玲子映画(あっちは「スケバン」と読むが、こっちは「おんなばんちょう」らしい。)と異なり不良少女たちが、カス男たちを蹂躙してくれないので、やるせなく、どうしようもない話なんだが、新宿地下街、横断歩道、西口などなどでのカーチェイス中心に、結構面白かったよ。

梶芽衣子の眼力は、まだそれ程無い。
ジュン・サンダースこと范文雀さんは、素敵だ。

タイトルロールでモップスたオックスと名前の出てくるアンドレ・カンドレ。「何か聞いたことあるな。」
と、そのうちにスクリーンに、どう見ても井上陽水。ああ、奴の若き日の名前だった。

お勧め度:☆☆★ 梶目度:☆☆ 俺度:☆☆☆