2010年7月17日(土) 21:25~ TOHOシネマズ川崎1
料金:1200円(レイトショー料金) パンフレット:未確認

『インセプション』公式サイト

言わば、レオナルド・ディカプリオが、フレディ・クルーガーである、クリストファー・ノーラン版「エルム街の悪夢」。
人の夢に現れてそいつを殺す訳で無いから、かなり違うけど。

夢を構築して、夢を共有して、ターゲットが隠しているアイディアを盗むという産業スパイなチームの話。
ケン・ワタナベの要請からアイディアを盗むのでなく、アイディアを刷り込むのが今回のミッション。
ミッション達成のため3階層まで深層心理に入り込んでいく。

と、手の込んだ内容なので、2時間20分超の長丁場。

ディカプリオと夫人の話がサイド・ストーリーであるが、ケンなどその他多数の登場人物は、キャラクター設定ゼロに等しい。よってドラマとしては、面白みに欠ける。「JUNO」「ローラーガールズ・ダイヤリー」のあの娘も、その役、別に誰でもいいじゃんという、ただの童顔の娘にすぎない。言わんやケン・ワタナベをや。

ということで、俺には技巧に走っただけのトリッキーな作品の印象。少し冗長な演出もあり、前半はちょっと眠かったし。後半は、一転派手派手アクション。

本作の評価が低いのは、最近読んだ「人格転移の殺人」なる技巧に走った小説にガッカリしたのが多分にある。

と言っているが、ありがちなプロットを相当に強化した設定、映像的にも優れた力作であるよ。観る価値は十二分にある。

お勧め度:☆☆★ トリッキー度:☆☆☆★ 俺度:☆☆★