2010年7月14日(水) 13:45~ TOHOシネマズみゆき座
料金:1000円(TOHOシネマズデイ) パンフレット:600円(買っていない)

『レポゼッション・メン』公式サイト

ジュード・ロウ、フォレスト・ウィテカーと有名な役者の出ている近未来SF。丸の内ルーブル系で上映されそうなものだが、東京では、このスクリーンが小さいみゆき座とお台場だけの上映。上映館数が少ない。期待されていない作品のようだ。

人工臓器を高利の割賦販売し、支払いが出来なくなったら、人工臓器を毟り取る。人工臓器製造販売会社の人工臓器毟り取り人レポ・メンが、事故から人工臓器を移植されてしまい、自分がその立場になったら、レポ・メンを続けることができず、収入が無くなったので支払いが滞り、自分もレポ・メンに追われる。
どっかで観た記憶のある「マイノリティ・リポート」のようだ。

ビジュアル面では、「マイノリティ・リポート」ほど金はかかっていない。近未来として何年の設定かわからないが、車とコンピュータは、たいした進歩をしていない。つまり、小道具もかなり手抜きだ。舞台となるのもスラムみたいな場所なので、未来感は感じられない。タイプライターがゴミとは言え、現存しているのも謎だ。傷口の縫合技術だけは進化しており、縫う必要はなく、強力接着剤みたいので傷口を塞ぐ。するとすぐに動ける次第だ。

細かいところに気を使っていないSF作品は総じて面白く無いが、これも1時間半くらいはかなり退屈である。
しかし、終わりのほうの15分。決着をつけに、人工臓器製造販売会社の本社に乗り込んでからは、「トータル・リコール」の前半の逃走シーンを思い出す、そこだけは滅茶苦茶な面白さだ。ジュード・ロウのアクションが炸裂!
しかも、最後は蛇足。必要なかった。匂わせる程度ですまして欲しい。

そもそも臓器を取り除くと死んでしまうのだが、「きまりだから聞いておくが、救急車をよぶか?」、それだけ言って、うむを言わせず開腹し人工臓器摘出。しかも、そのセリフの前にスタンガンみたいなので、気絶させているのだから、助かる要素はゼロ。
契約書に、滞納した場合は臓器が摘出され、結果的に死に至ると明記されているのだろうか。
どうにも、その文言も無さそうなんだが、社会的にお咎めの無い企業のようである。

ヒロインは、人工臓器を10個保有しているのだが、そのうち他社のものも闇市場のものもある。しかし、この会社のコンピュータは、自社製以外の情報も保有し、回収対象にしているらしい。

終わりのほうの15分のアクションだけが面白い、設定が手抜きの安っぽい近未来SF作品である。

額が凄いことになっているジュード・ロウだが、横っちょに10円大の円形脱毛症みたいなものが。
演じている役は、悩める男なので、役作りの一環だろうか・・・

お勧め度:☆☆ 二番煎じ度:☆☆☆ 俺度:☆☆