らんぼう (カッパ・ノベルス)

  • 作者: 大沢 在昌
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2000/09
  • メディア: 新書



再読。記憶力が悪いのが幸いして、ストーリーを完璧に忘れていた。

イケ(赤池)という身長160センチちょいとウラ(大浦)という身長190センチ前後の乱暴者の刑事二人組みの連作短編。毎回、ヤクザを締め上げている。「警察の権力を傘にきて、俺たちを殴りやがって。」というヤクザに、「違うね。お前らがヤクザだから殴ってもかまわないんだ。」

主人公たちに長い会話をさせて、先生の考えを伝えようとする、少し説教臭い最近の大沢在昌作品と違い、短いセンテンスで繋がれたあっというまに読み終わるアクション小説である。

人情的な話でもあり、結構なエンターテイメントだ。

しかし、これのテレビドラマは、イケが坂口憲二、ウラが哀川翔という原作をまったく無視しているキャスト。
二作目も作られているから、それなりに面白いのだろうか。

本巻は、1998年のエピソードが最後だが、最新作「ボウボウボウ」とかいうのがあるらしい。何に掲載されたんだ?読みたい。

お勧め度:☆☆☆ 金蹴り度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆★

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