2010年3月7日(日) 16:20~ ヒューマントラストシネマ有楽町1
料金:1000円(Club-Cテアトル会員料金) パンフレット:700円(買っていない)

『渇き』公式サイト

ヴァンパイアの話なのだが、顔の四角いガンホさんなので、「似合わねぇな。普通じゃないだろう」と思っていたが、その通り、単純なホラーでなく、屈折した訳の判らない作品である。監督が監督だし。
個人的には、デブの範疇に属すると認定していたガンホさんだが、今回10キログラムの減量をしたそうだ。

単純なホラーでないというより、正確にはホラーですらない。
ただし、恐ろしいかと言われると恐ろしい。欲望に落ちていく人間の話。ガンホさんの顔でなく、その心の変遷が。ガンホさんの相手役の人妻の壊れゆく様が。
言うなれば、「レクイエム・フォー・ドリーム」みたいに嫌な話だ。

R15であるが、結構ナニのシーンが多く、意外と長い時間繰り広げられる。何度も、これでもか降参しろと言わんばかりに、ガンホさんの恍惚の表情を見せられる事に関しては、パク・チャヌク監督にクレームをつけたい。

最後のシーンが、どこかで観たものに似ているような気がするのだが、何だっけ?
「30デイズ・ナイト」か。

それにしても途中の幻覚は、余分なシーンだ。なかったことにされているみたいに後半では無視だし。悪趣味な冗談としか思えない。さんぴーなんて悪夢以外の何ものでもない。
他にも笑うに笑えない黒いジョークが、作中に沢山ちりばめられている。

お勧め度:☆☆★ ガンホ恍惚度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆