2013年1月6日(日) 15:15~ TOHOシネマズシャンテ3
料金:0円(シネマイレージカードポイント利用) パンフレット:未確認



エメやんの名に、我が目を疑うも、やれば出来るじゃん。

『もうひとりのシェイクスピア』公式サイト

シャンテの予告編で、監督ローランド・エメリッヒと見たときは、我が目を疑った。
しかし、2004年ころから撮るのを熱望していたようで、「2012」で儲けたのか、制作費を捻出可能となり、作り上げたそうな。

本来、あまり主要な登場人物が多くない、エメやんの作品だが、今回、前半に一気に数多く登場してくるので、当初、誰が誰だか覚えられなくて、思い切り混乱する。こういう時は、「レッド・クリフ」にあったように、逐一登場人物の名前を表示してくれるのと、ありがたい。
そして、最初は、5年前とか20年前とか表示しているのだが、そのうちにその表示なしに時間軸を変えてしまう。これまた、中々顔を覚えられないので、混乱をきたすこととなる。
その昔見たヴェルドリッチの「暗殺のオペラ」で、父親の若いころと息子の役者が同じという荒業ほどは閉口しないが、息子の現在と父親の若いころが似すぎている。わざとか?

シェイクスピア別人説というのは、有名な話らしく、今回はその中の一人、オックスフォード卿なる人物を中心にしている。別人説もそうだが、この歴史上の人物たちも、なかなか興味深い連中であり、最初の混乱を乗り切ってからは、エメやんの演出も悪くなく、想定より十二分に堪能できた。
実際、最初の混乱では、「あちゃー、エメやん、大勢の感情のある登場人物使えない。」とか思ったりもしたが。

本物シェイクスピア(実際は、戯曲を書いていない奴)が、アンポンタン過ぎるのは、少し気になる。人気劇作家にインタビューとかなかったのだろうか。直にボロが出るだろうに。カーテン・コールで間抜けな発言していたし。

で、「暗殺のオペラ」と言えば、今は亡き「大塚名画座」で観たのだが、その時、同時上映だった「白夜」というのが忘れられない。暗い男が、テープレコーダーに暗い独白を吹き込み続ける変な作品なのだが、調べても調べても見つからなかった。
それが、なんと昨年秋にユーロスペースで上映していたことを、今さっき知る。「白夜」公式サイト。去年最大の失策。

願わくば、三軒茶屋中央(2月中ごろ消滅した)あたりで、再度上映してくれ。

お勧め度:☆☆☆ エメやん度:☆ 俺度:☆☆☆