2011年9月11日(日) 19:00~ 銀座シネパトス1
料金:1300円


ヒルコ 妖怪ハンター [DVD]

  • 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
  • メディア: DVD



銀座シネパトスの「日本映画レトロペイスペクティブ~Part24~ 沢田研二 スーパースター・ジュリー 時の過ぎ行くままに」の一本。まずは、映画館発行のチラシから当作品の解説を引用。

<引用開始>
鬼才塚本晋也監督の商業映画進出第1作目となるSFホラー。古墳を探して田舎の中学校を訪れた考古学者稗田(沢田)は、そこでヒルコと呼ばれる妖怪退治に挑むことになる。
<引用終り>

絵は下手っぴだが、ストーリーが果然面白く、何でこの人は漫画家になって小説家にならなかったのだろうと不思議な、諸星大二郎のマンガが元ネタ。漫☆画太郎先生よりは絵はマシか?
少年ジャンプ連載時に「妖怪ハンター」と付けられたのだが、諸星先生はお気に召さなかったようで、「稗田礼二郎のフィールドノートより」というサブタイトルに変えていた。
この映画「妖怪ハンター ヒルコ」がタイトルだったと思うのだが、そんなこともあってか、逆になった?

マンガも読んだことはあり、中古ビデオも購入し観たことがある。
俺の記憶では、ヒルコのエピソードと唇の妖怪のエピソードの合体だったと思ったのだが、唇の妖怪の話からの引用は、月島令子と憑依されてからの赤い唇の令子といったキャラクターと設定だけを戴いていて、話はヒルコ中心となっていた。唇の妖怪は出てこなかった。ただし、令子がヒルコ化する。これは、マンガと違う設定。

マンガで沢田研二に似ていると女子学生に評判の稗田なのだが、マンガではクールな男である。
全然、沢田研二に似ていないのだけど。まあ、諸星先生、画力無いし。

一方、沢田研二にそっくりの映画の稗田だが、キャーキャーと五月蝿い。
妖怪ハンターと思えない腑抜け野郎だ。

が、カクカクコマドリの化け物やビビリまくる沢田研二の妙に笑える演技で、スゲー面白かった。
ビデオで観た時よりも。
ヒルコが大きく見えたからかな。

沢田研二の映画ということなのか、マダムが多くいらしていた。こんな映画観るのかよ!?ホラー慣れしてないだろう?なのだが、突然、令子のヒルコ(令子の顔に蜘蛛みたいな足だけ)が、飛び出すシーンがあり、「ヒョェエッーーーー」という館内に響き渡る悲鳴。
ホラー鑑賞暦長い俺だが、あんな悲鳴初めて聞いた。悲鳴で心臓止まるかと思った。喚いたマダム、一人だけだったけど。

もう、これはコメディの範疇。塚本晋也、またこういうの撮らないかなぁ。

お勧め度:☆☆★ 稗田度:☆ 俺度:☆☆☆★