2010年1月10日(日) 19:00~ シネスイッチ銀座1
料金:1500円(チケットぴあで前売りを購入) パンフレット:600円(買っていない)

『海角七号 - 君想う、国境の南 -
』公式サイト


台湾映画史上最大のヒット作だそうだ。

売れないミュージシャンの青年が、夢破れ台北を離れ、どこか南のほう(と思われる)田舎町に帰ってくる。ブラブラしていたが、町の有力者である継父(と思われる)に郵便配達の仕事をさせられることになる。まともに配達せず自分の部屋に郵便物を放置する青年。その中に重箱に入った複数の手紙を発見する。日本語の手紙で読めるわけもないが、敗戦で日本に帰国した教師の台湾に残してきた恋人への思いを綴った投函されなかったものだった。
町のイベントで日本人歌手の公演があるという。前座に地元のバンドが出場することになった。イベントの調整役で台湾で働く日本人娘がやってきた。オーディションで選ばれた地元バンドの面倒もみることになる。台北でボーカリストだった青年も、なんだかんだでバンドのメンバーとなるが、日本人娘と険悪な関係だ。さて、手紙はどうなる、コンサートはどうなる。

これ12月公開だった。去年観ていれば、ベスト10に確実に入ったな。「チョコレート・ファイター」の次の2位にしてもいい。

予想通りの展開を見せる安心のラブ・ストーリーで、最後のほうはハリウッド的な大げさな演出もあるが、とても心地よい映画である。登場人物、それぞれ個性があり、キャラクター設定がしっかりしている。
なんとバンドメンバー役は、子供以外ミュージシャンだそうだ。主役の青年も。
メンバーでは、人間国宝の爺さんと酒のセールスがツボに入った。

日本語の手紙は、話の節々で朗読されるが、詩的な表現が多く、油断していると聞き逃してしまう。実際、何度かボーッとした。朗読は、日本人歌手役の中孝介。

ミュージシャンだらけの映画だな。クライマックスのライブの演奏、良かったものな。役の上でほとんど素人が1カ月くらいであそこまで上達するのは不自然だけど。

終わらせ方がニクイ。数少ない親日国台湾、いい映画をありがとう。

お勧め度:☆☆☆☆ 人間国宝度:☆☆☆ 俺度:☆☆☆☆