8月20日(水) 18:40~ シアターN渋谷2
料金:1000円(水曜割引) パンフレット:700円

『赤んぼ少女』公式サイト

我らがホラー・クイーン「タマミ」の映画だ。見に行かざるを得ない。我らにとっては、貞子、伽椰子など足元にもおよばないトラウマな方なのだ。
一回「蛇娘と白髪魔」というなで映画化されたことがあるが、「赤んぼ少女」に「へび少女」という別の作品を混ぜてシェイクしてしまったので、怖くないタマミなってしまった。しかるに、今回が初の本格的登場だ!

フルCGなヒーロー物を見た直後なので、パペットや着ぐるみなどを駆使している、この作品からは、日本の伝統芸を感じる。ストーリーも最初は、昔の新東宝みたいな雰囲気で進む(気がする)。なんかノスタルジックだ。野口五郎の存在もノスタルジーだ。
座敷女主演希望に選ばれた浅野温子だが、極めて楳図先生の描く婦人キャラに似ている。予想外だ。キャスティングした人、尊敬する。
タマミの造形は、原作にほぼ忠実。髪型と服は、もうそのまんま。ただアップになると「バスケット・ケース」を思い出してしまう。

原作では台詞をしゃっべていたタマミは、今回は、泣いたり笑ったり呻いたりするだけ。醜悪に生まれた彼女悲しみを示すのには、他人とのコミュニケーションが無いほうがいいとの判断だそうだ。逆に、台詞での行動の解説がゼロなんで、狂人が暴れているだけにしか見えないんだけど(監督や脚本家の意図と正反対に)。少しぐらい喋らせたほうが、よかったんでないの。

シネマスコープの画面で縦横無尽にタマミが飛ぶので、タマミトラウマのある人はそれを払拭するために、是非劇場で見よう。スクリーン小さいところでしか上映していないけど。

お勧め度:☆☆★ パペット度:☆☆☆★ 俺度:☆☆☆★