2012年8月11日(土) 19:20~ TOHOシネマズ川崎6
料金:0円(シネマイレージカード ポイント使用)

『トータル・リコール』公式サイト

シュワルツェネッガー主演バーホーベン先生監督の傑作のリメイク。

日本公開前にビデオを入手したほど大好きなオリジナルは、
1.寺沢武一の「コブラ」に激似の始まり。
2.妻(可愛かった頃のシャロン・ストーン)が監視者だった。
3.駅の動く歩道で、倒れた奴(民間人)を銃弾の盾として逃げ切るシュワ。
4.火星へのイミグレーション・チェック中、婆の顔が割れ、そこから出てくるシュワの顔。

5.おっぱいが3つある娼婦。
6.クライマックスでポップアイ状態、目玉が飛び出そうになるシュワ。

と、断片的にではあるが、印象深いシーンが数多い。ストーリーは、あまり記憶が無い。勢いの映画だった。

1.は、記憶の植え付けの前に、いきなり攻撃を受けるのに変更。
「コブラ」と激似と書いているが、フィリップKディックの原作から、寺沢武一がアイディアを戴いたと考えるのが順当。「コブラ」には、「ローラーボール」からアイディアを拝借の「ラグボール」などというのが出てくるし。

2.は、当時あまり有名でなかったシャロン・ストーンに対し、ケイト・ベッキンセイルになったのでか(監督の嫁だからか)、出演シーンは大幅増加、「アンダーワールド」のセリーン以上の無双ぶりを発揮。「007わたしを愛したスパイ」のジョーズ級。
どういう訳か、通勤の移動機関で、コリン・ファレル(シュワの役)が読んでいたのが「007わたしを愛したスパイ」。電子ブックでなくペーパーバック。

3.は、笑えるシーンだったのだが、無くなった。不謹慎で自粛か。斯様に、バーホーベン先生らしい残虐性は数少なくなった。

4.は、今回火星は出てこないのだが、舞台となるオーストラリアとヨーロッパの移動にあたって、イミグレーションチェックのようなものがある。チェックの列にオリジナルの顔が割れた婆さんの小型版みたいなのが出てくる。しかし、婆さんの顔は割れず、その後ろに並んでいた黒人が、コリン・ファレルの化けた姿だった。婆さんに期待するが、肩透かしという憎い演出。

5.は、物語の中盤、火星に出てきた気がするのだが(記憶違いかもしれない)、今回はリコール社への道案内をする役で早いうちに登場。

6.は、火星が出てこなく、酸素送出行動をしないので、このシーンは無し。

その他大きな設定自体オリジナルとは異なっているが、なかなかいい脚色ぶりだ。
ケイトだけでなくジェシカ・ビールと女優がランクアップしているのと、「ブレードランナー」のパクリっぽいが、ディテールに凝った近未来都市の様子も素晴らしく、これはこれで物凄く楽しい作品だ。
そして、ストーリーを速攻で忘れそうな、勢いだけの映画でもある点も期待通り。

欠点は、マイケル・アイアンサイド級の役者がいないことと、ジェリー・ゴールドスミスのオリジナル版のスコアのほうが圧倒的にいいこと、明らかにCGまる分かりな映像が多いこと。

前作は、夢オチが濃厚と言われているが、今回はどうなのか。ところどころ青い線が入る映像が気になる。

忘れていたけど、シュワの鼻を千切らんばかりにチュッパチャプスを抜くシーンは、今回は無し。あれも面白かったのに。

手に埋め込まれた携帯電話機器を外す程度の痛さにグレードダウン。まあ、これも相当痛いと思うのだが。

一般市民の盾、鼻からチュッパチャプス、割れる婆の顔、ポップアイが無いのは、かなり残念。

お勧め度:☆☆☆★ ジョーズ度:☆☆☆★ 俺度:☆☆☆☆
Box Officeみると、本国ではコケているようだ。