2012年2月11日(土) 18:20~ チネ3
料金:1250円(有楽町のチケットフナキで前売りを購入) パンフレット:未確認

『マイウェイ 12000キロの真実』公式サイト

ドンゴンを含む100人ほどの朝鮮人が、大日本帝国陸軍に徴用され、ノモンハンの地の部隊に配属される。
朝鮮人に非道な大日本帝国陸軍だなぁと思っていたら高倉大佐という穏健派が出てきた。
しかし高倉大佐は、戦闘からの撤退など「なっとらん」とのことで、新任の大佐ジョーにより何と二等兵に降格され、しかも切腹を命じられ、即退場。
その後、とても惨い日本陸軍の描写が続くと思ったら、ジョーもドンゴンもソ連に攻め込まれ捕虜となる。そして日本陸軍より酷く描かれるソ連軍人。
「人間の条件」では、ジュネーブ条約か何かに乗っ取り将校は強制労働に就かなかったのだが、オダギリ大佐は、極寒の地で肉体労働はするは、吹雪の中吊るし柿にもなるわ。
日本人より、ロシア人のほうが嫌いなのですかという演出具合だ。

誇張しすぎだろうの軍人の極悪非道ぶりだが、物語の特性上、あれこれ文句を言う気はない。(ドイツ軍は、捕虜軍団にサッカーやらせたり、妙に肝要だ。飯も普通待遇。)

が、物語の核になるジョーとドンゴンの確執と和解と友情に、全く持って説得力が無いため、感動には至らないという残念な結果だ。いつの間に仲良しになっているのだ。しかも長いこと離れていたのに。

ジョーとドンゴンは、幼い頃に出会うのだが、その時から単なる主人の息子と使用人の息子、日本人と朝鮮人、長距離走のライバル。そこには、何ら友情の欠片もない。
そんないがみ合っていた二人が、苦境の中で、お互い助け合い、友情を育むということなんだろうが、どうにも説得力のある描写がないんだよなぁ。
最初は、立場も越えて良きライバルだったとの設定でもあって良かったと思うのだがね。
苦境では、ドンゴンが一方的にジョーを助けている感。まあ、韓国映画だから仕方ないか。

戦争シーンは凄まじい迫力で、ノルマンジー上陸作戦の描写は、「プライベート・ライアン」のそれにも遜色ない。多分。

お勧め度:☆☆ 戦場度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆★