2007年10月28日(日) 17:45~ TOHOシネマズ川崎7
料金:0円(1ヶ月フリーパス) パンフ:600円

『インベージョン』公式サイト

昔のテレビドラマ「インベーダー」のリメイクだと思っていたら、「ボディスナッチャー」の3度目のリメイクなんだな。すべからく見ていないが。

いずれにせよ侵略物なんだが、汚くないゾンビ物でもあった、冷静な顔で追いかけてくるんだから。

ウィルスとして人体に潜入し、DNAのレベルで人体と同化するところは、平井和正の「死霊狩り」、諸星大二郎の「生物都市」を思い出した。この映画を含めすべての作品に共通するのは、ウィルス(型宇宙人?)と同化することによって、人類の争いを止めることになるところだ。
平井和正は、思想的にアレだった頃に書いた作品なんで、最初は、死霊を侵略者として闘っていたんだが、最後は、死霊と呼んでいたものが、地球人類の平和を思って同化しようとしているのだとの説得で、共存する道を歩むことになる。(全三巻で、いきなりの展開に唖然としたが。)
諸星大二郎のは、無機物に生物がくっついて離れられなくなるウィルスで、人類は色々なところに溶接され動けなくなる。動けないんだから何もできないのであるが、神経系統が繋がるらしく、全人類が知識を共有することになる。

「インベージョン」でも、感染された者は、全員が家族であり、争いなど起こらないという。
結局、人類は人間であることを選ぶ(正確には、血清を作ってウィルスを壊滅させる)のだが、映画の最後のシーンで、ニュースから流れるのは、紛争やテロのことである。争うからこそ人間なんだと・・・。ウィルス蔓延中は、北の将軍が、核廃棄の条約を結んだとか流れていたような・・・。
ただ、争いが無いと言われても、感染された新人類を選ぶかと言われたら、No!だな。この連中、全体主義の香ばしい匂いがきつすぎる。

娯楽作品なんだが、含蓄のある映画である。
ズバコーンの怪作「フォーガットン」と同じ匂いを感じていたのだが、大間違いだった。

お勧め度:☆☆☆★ 性悪説度:☆☆☆ 俺度:☆☆☆★

↓最初の作品。全体主義(共産主義)の恐怖を強調だそうだ。

ボディ・スナッチャー/恐怖の街

  • 出版社/メーカー: カルチュア・パブリッシャーズ
  • 発売日: 2001/10/17
  • メディア: DVD


↓リメイク一回目。人面犬を覚えているだけ。

SF/ボディ・スナッチャー [MGMライオン・キャンペーン]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • 発売日: 2007/01/19
  • メディア: DVD


↓トンデモ映画。

フォーガットン

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • 発売日: 2007/09/26
  • メディア: DVD


↓平井和正といえば、生頼画伯の表紙、挿絵と決まっていたのに・・・何かあったのか?

死霊狩り(ゾンビー・ハンター)〈1〉 (ハルキ文庫)

  • 作者: 平井 和正
  • 出版社/メーカー: 角川春樹事務所
  • 発売日: 2001/02
  • メディア: 文庫


↓確かこれに「生物都市」が収録

失楽園 (ジャンプスーパーコミックス)

  • 作者: 諸星 大二郎
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 1988/05
  • メディア: -