2010年6月6日(日) 12:50~ ヒューマントラストシネマ有楽町2
料金:1000円(Club-C会員料金) パンフレット:600円(買っていない)

『息もできない』公式サイト

所謂韓流と対極にある、韓国得意のバイオレンス炸裂。
主人公の大暴れを見ていると、自分の頭もガンガン殴られるようだ。心理的にも、暴力的な作品である。

ストーリーをシネマトゥデイから引用する。
母と妹の死の原因を作った父親に対して強い憎しみを持っている借金取りのサンフン(ヤン・イクチュン)は、ある日、女子高生のヨニ(キム・コッピ)と知り合う。サンフンは、強権的な父親や暴力的な弟との関係に悩むヨニに惹(ひ)かれ、それぞれの境遇から逃避するかのように何度も一緒に過ごすうちに、互いの心に変化が訪れる。

強権的というのは間違っているが、ストーリーにあるように不幸な境遇の二人を中心にした話だ。

しかも、お互い知らなくて良かったなの因果関係がある。サンフンは、ヨニの母親を殺しているし、ヨニの弟がサンフンを殺している。
最後のシーンは、ヨニの母親が殺ろされた事件と同じ屋台破壊のサンフンの役をヨニの弟が行っているところをヨニが
目撃しているシーンで終わる。

伏字に書いたように救いの無い話なのであるが、救いの無い場所に逃げずにいつも帰ってきていたのだから、この後も逃げずに強く行きぬくことを信じたい。

バッドエンドの前に、唯一ぬるいシーンがある。ぬるくして落とすなんて、とんでもない効果的な演出だ。

子供の頃に本作を観ていたら、ただ不快な映画と思っていたに違いない。

主演の男は、本作が監督デビュー作。恐るべき才能だ。

お勧め度:☆☆☆ シーバル度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆★