2009年3月1日(日) 18:55~ TOHOシネマズシャンテ1
料金:1000円(映画サービスデー) パンフレット:600円(買っていない)

『ディファイアンス』公式サイト

ポーランドでナチスに迫害されているユダヤ人を率いて、森に住み生き延びた兄弟の実話を元にした作品。
森の中でレジスタンスするというと「チェ」を思い起こすが、こちらはかなり脚色されているだろう「チェ」と異なり映画らしいドラマティックなものになっている。
都合3年間、最後には1200人の大所帯、学校も病院も付設という森の中でのキャンプ生活をしたそうである、たいしたものだ。

森のキャンプが空爆され、逃げ去っていく後半からが圧巻である。
ドイツ軍の圧倒的な攻撃のため、主人公である長男が腑抜け状態になってしまった時、映画「十戒」のユダヤ人のエジプト脱出に準えて、三男が「僕らには奇跡は起こらない。僕らが奇跡を起こすんだ」と、困難な道を通っての脱出を促すシーンは感動的である。
また、脱出成功と思ったら前方からドイツ軍の戦車が登場、反撃もするが絶体絶命の時に、考え方の相違から離れていた次男が、颯爽を援軍に現れる様には燃えた。

主人公が、病気になりゴホゴホ咳き込むもんだから、ひょっとしてこれバッドエンドなのかと思ったものだから、そのギャップからか妙に感動してしまったよ。

主人公が圧倒的なカリスマでなく、あれこれ悩んだり、兄弟喧嘩もするような普通の人間であるところが、真のリーダーシップを考えさせる、なかなか含蓄のある作品でもある。

ボンドを演じると他の映画は駄目というのが歴代の定番だが、ダニエル・クレイグは、それを打ち破ったようだ。

お勧め度:☆☆☆★ 次兄いいとこどり度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆☆