SSブログ

真夜中のカーボーイ [外国映画☆☆☆★]

2010年6月18日(金)
録画再生(BS h 6月14日15:00放送)


真夜中のカーボーイ (2枚組特別編) [DVD]

真夜中のカーボーイ (2枚組特別編) [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD



1970年頃のアメリカン・ニューシネマの1本。何故か少年の頃にテレビの吹替えで観ている。ゲイな感じの貧乏臭い話という記憶しかない。

アンジェリーナ・ジョリーの父ことジョン・ヴォイトは、テキサスの田舎者。カウボーイスタイルを愛する好漢だが、テキサスの町には悪夢に見るほどの嫌な思い出がある。カウボーイの魅力で、都会の金持ちマダムをこまして金を稼ごうと一念発起し、ニューヨークへ颯爽と登場。
ところが、まったく相手にされず、マダムをゲットしたと思いきや、逆に年増の娼婦で、金を巻き上げられる始末。
飲み屋で知り合った足の悪い小男ダスティン・ホフマンと知り合ったヴォイト。ホフマンが元締めを紹介してくれるという。紹介先に二人で行くが、ホフマンは速攻で逃げ出す。ヴォイトが紹介されたのは、ゲイの客(元締め?)だった。ダッシュで逃げ出すヴォイト。怒り心頭でホフマンを探し回る。そのうちに金もつき、リック・モラニスみたいなチャーリー・マーティン・スミスみたいなゲイの学生(ボブ・バラバンという奴だった)に誘われ成人映画館に行く。しかし、この学生は金を持っていない。
放心状態のヴォイト、ついにホフマンを発見。斡旋料を取り返そうとするヴォイトだが、既にホフマンには金が無い。その代わりなのか、勝手に住んでいる廃墟を同居場所として提供するホフマン。電気も無いねぐらで、孤独だった二人の奇妙な友情生活が始まる。冬は極寒の住処、ホフマンはゴホゴホと何か病気のようだ。
ヴォイトのジゴロ稼業が軌道にのりそうになったのだが、ホフマンの病状が悪化する。かねてから、金を貯めてフロリダに行こうと言っていた二人。ヴォイトは、誘ってきたゲイのオヤジをボコボコにし、金を57ドル強奪。
バスで二人でフロリダに向かう。57ドルってやけに細かいなとバスの料金かと思っていたが、道中、何か金が余っていたらしく、フロリダな感じの服を購入。ついにカウボーイ装束一式をゴミ箱へ投げ込む。バスに戻り、「さあ、これからだ。肉体労働でもして働くよ」と言うヴォイトだが、弱りきっていたホフマンの耳には、既に聞こえていなかった。

という話なのだが、何とアカデミー作品賞受賞。

貧乏の悲惨を絵に描いたような話なのだが、妙に笑える場面がある。
ヴォイトが、エスコートクラブに潜入し、ジゴロ一直線に向かおうとする時の、金が儲かってフロリダで贅沢しているというホフマンの妄想、怪しいパーティーでヤクでラリっている現像映像、ベッドでテレビのリモコンを下敷きにしてしまい場面がガシャガシャと変わるところ、映像的にも面白い部分がある。
ちなみに、ヴォイトの潜入は、女性に叩かれ、ガードマンに放り出されて失敗。妄想もバッドエンドで終了。テレビのシーンでは、スカイドンとジャミラが確認された。

悲惨な映画だが、何か最後まで引きつけられる、不思議な作品だ。

ま、少年の頃観たときも、最後まで観たものな。
あまり覚えていないから、それ程印象は強くなかったんだろうけど。子供には変な映画ってだけか。

女性は、ほとんど出て来ない作品である。
で、あの二人は、ゲイのカップルだと思う。ホフマンはカミングアウトしないだけ。ヴォイトは南部男だから認めたくないだけ。
ホフマンに「カウボーイなんてゲイにしか相手にされない。」と言われると、ヴォイトは「カウボーイがゲイだと言うのか!ジョン・ウェインもゲイなのか!」とむきになるところが怪しい。

それにしても、二人とも若い頃から演技が凄い。

ちなみにカウボーイでなくカーボーイと表記されているのは、あの水野晴郎先生のアイディアだそうだ。都会のの象徴CARにかけたんだって。車なんて田舎の象徴という気もするが・・・

お勧め度:☆☆☆★ 妖しい友情度:☆☆☆☆ 俺度:☆☆☆★




ニルソンの曲がテーマ曲

映画のヴォイトみたいにナイスな服装だ。
Everybody's

一番有名なのはコレだろう。

Without

コレで有名になったと思われるが。


微妙にタイトルの異なるこっちのほうが名曲だと思う。

With


nice!(4)  コメント(4)  トラックバック(3) 
共通テーマ:映画

nice! 4

コメント 4

キキ

こんにちは。
私もその昔、TVの○×映画劇場でスティン・ホフマンの名作という説明で
観ましたが当時はさっぱり意味不明でした。
改めて観て観たい作品ではあります。BSでやってたんですね。




by キキ (2010-06-20 12:31) 

バラサ☆バラサ

>キキさん
変な映画です。今でもやっぱり意味不明でした。こんな映画、最近ではあまりお目にかかれないような。

BSですが、「俺たちに明日はない」も放映されました。録画しました。
これは、高校生の時に映画館で観ることができて、マシンガンダンス(?)に衝撃を受けました。

ベルモンドの古い映画もやるし、BS侮れません。

ビデオが壊れていて、BDレコーダーを入手するまで、何年も録画していませんでした・・・。
by バラサ☆バラサ (2010-06-22 04:53) 

デイヴィッド・ギルモア

こんばんは、トラバ、サンクスです。
この映画は、ジョン・ヴォイトが若々しかったですね。娘のアンジーは、父親の目と、たらこクチビルがそっくり。そういえば、親子で共演した「トゥーム・レイダー」(だったけかな)が結構、面白く楽しめました。
本作のダスティン・ホフマンの演技も最高!やはり、オスカー作品だけのことはありますよね。
by デイヴィッド・ギルモア (2010-06-24 01:33) 

バラサ☆バラサ

>デイヴィッド・ギルモアさん

ホフマンもさることながら、ジョン・ヴォイトは若い頃は大根系だと思っていたので、ここでの演技は感服しました。

「トゥーム・レイダー」では、娘と和解した後だったかと思うのですが、その後また見放されたのだったか。
by バラサ☆バラサ (2010-06-27 23:58) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 3

クレイジー・ハート許されざる者 ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。