狼花 新宿鮫IX [書籍]
出版されている新宿鮫では最新刊。2006年にハードカバーが出版。
解説を読むと、最初の新宿鮫は1990年に出版。鮫島は当時36歳。本作では52歳でないですか。当時から課長は桃井さんなんだが、その時の年齢を考えると、どう考えても既に退官。過去の話は時系列であったことになっているので、パラレルワールドな設定ではない。きっと小説世界の時のたつ(加齢する)スピードは現実の2分の1くらいなのだろう。そうでないと、晶ちゃんも35歳くらいになってしまう。
本作は、ライバル(?)な二人とかたをつける話になっている。
いつものように犯罪の話が面白いので、グイグイと読ませる。
しかし、ライバル関係の終止符は、何ともあっけない。そういたった彼らの心情が、今ひとつ説明されきれていないのが残念だ。まあ、彼らの心情を読むという楽しみ方もあるか。
シリーズの中では、中の下の評価。
桃井課長は、やる時だけやる人だと思ったのだが、普通に出来る人になってしまった。
晶ちゃんは、ほとんど出てこない。二人の関係はフェイドアウトしていくのか。
次回は、生意気な石崎をパクってくれ。でも、所轄が違うから無理か。もう東京に出てきそうにないし。
何と「絆回廊 新宿鮫X」 2010年2月19日よりほぼ日刊イトイ新聞にて連載中。
お勧め度:☆☆☆ 鮫島の家しょぼい度:☆☆☆★ 俺度:☆☆☆★
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↓一作目
↓異色。
↓番外編みたいな。舞台は東京ではない。
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