君のためなら千回でも [外国映画☆☆☆]
2008年2月23日(土) 20:05~ 109シネマズ川崎4
料金:1200円(レイトショー料金) パンフ:600円
アフガニスタン人の話。
ソ連侵攻の少し前からタリバン時代までの20年間くらいの話。
原題は、'Kyte Runner'なんと凧ランナーだ。何がなんだかわからないが、邦題の「君のためなら千回でも」は、物語を知った後では、的確に意味をしていることがわかる。「千の風にのって」みたいなタイトルで嫌だなと思っていたんだが。
前半の少年は、カプールに住む素人の子供。撮影は、カプールが破壊されつくしているためか、新疆ウィグル自治区を使ったそうだ。
タイトルやチラシなどから、友情を中心に描く催涙映画なのかと思っていたんだが、卑怯で意気地なしで何からでも逃げるまくる小僧が更生する話だった。
ソ連侵攻前は、二人の少年の話が中心。二人といってもブルジョアジーの息子と使用人の息子なので、ソ連侵攻後の国外への逃亡は前者だけがする。で、二人は離れ離れ。(ストーリーをかなり端折っているので正確な記述では無い。)
物語の中盤は、アメリカでの取って付けた様な話で、少し退屈もするんだが、物語の終盤で重要な発言をする将軍の紹介エピソードなので端折る訳にもいかない。
意気地なしの主人公、後半でついに自ら決断し動いた。その行動で自信を掴んだのか、妙に立派な発言をする男に生まれ変わっていた。
一人のダメ人間の贖罪の物語であった。人間は、いつでも変わることができる。
主人公の父親が、意気地なしに良い教訓を垂れる。「問題があるのなら速く手を打て。放っておいたら駄目だ。時は物事悪化させる。」とか。
お勧め度:☆☆☆ オヤジ素敵度:☆☆☆★ 俺度:☆☆☆
監督は、何故か次の007撮るそうだ。今までアクションなんか無縁の人なのに。
↓原作
君のためなら千回でも(上巻) (ハヤカワepi文庫 ホ 1-1)
- 作者: カーレド・ホッセイニ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/12/19
- メディア: 文庫
君のためなら千回でも(下巻) (ハヤカワepi文庫 ホ 1-2)
- 作者: カーレド・ホッセイニ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/12/19
- メディア: 文庫
↓監督の作品群
↓アフガニスタン関連書籍
↓カプールと言えば、これを思い出す。
立派なお父さんでしたね。父の姿を見て、成長するのかと思ったら、そうでもなくて、『衝撃の事実』を受け止め、乗り越え、意気地なしを返上できて良かったです。
by 江戸うっどスキー (2008-02-24 21:42)
>江戸うっどスキーさん
ダメ主人公のヒーロー化が、かなり唐突な感じも否めませんね。
でも、オヤジも「よく頑張ったな」と褒めてくれることでしょう。
by バラサ☆バラサ (2008-02-28 23:15)
こんばんは。
本当に立派なお父さんでした。
私などお父さんのシーンで泣いてました。ソ連の兵士の辺りです。
by キキ (2008-03-01 20:50)
>キキさん
意気地なしの息子と大違いの、あの死をも恐れぬ威厳に満ちた態度を示したシーンですね。
死を持って、息子に教育する覚悟なのかと思ってしまいました。
by バラサ☆バラサ (2008-03-02 04:44)
こんにちは。
TB&コメントありがとうございました。
>「千の風にのって」
ここで笑ってしまいました。そう言えば、似てますね(笑)
この作品って、ぴあの満足度ランキングで1位に選ばれたらしいですね。
私は、泣かなかったです。
お父さんは印象的でしたね。
by となひょう (2008-03-13 23:05)
>となひょうさん、
私も泣けなかったです。
オヤジの魅力で、点数が甘くなっています。
今年は、まだ納得のいく作品に会っていません。
去年は、2月に既に「世界最速のインディアン」に出会ったのに・・・
by バラサ☆バラサ (2008-03-14 19:29)